Microbubble - Introduction

マイクロバブルとは?

  

 マイクロバブルは直径数μmの気泡であり,一般的に想定される数cmのサイズの気泡と様々な異なる性質を示します.例えば,体積当たりの表面積が大きいことから,液中における上昇速度がきわめて遅い,収縮速度が早い(自身に加える圧力が大きい),そのサイズからコロイド同様に負に帯電しているなどが挙げられ,様々な分野への応用可能性から大いに注目を集めています.

超音波治療とマイクロバブル造影剤

 その中で現在最も注目を集めているのが,超音波治療への応用です.マイクロバブルの特徴の一つとして非線形散乱性,すなわち周囲の圧力が変化することで,その半径方向に収縮・膨張を繰り返し,一種のバネ‐マス系を形成して振動する性質があります.その気泡振動は非線形性が強く,例えば線形振動である超音波をバブルに照射した場合,その反射波には高調波成分,分数調波成分などが含まれるため,マイクロバブルと生体組織からの反射波の違いから造影を行う超音波造影剤マイクロバブルが開発されています.

 このほかにも,この造影剤の存在による超音波の非温熱エネルギーを用いた薬物の生体導入効果の促進などが確認されていますが,それらのメカニズムは明確に解明されていません.マイクロバブル超音波造影剤に関する研究は,その応用対象から実験的・生体的研究が多く,理論的研究が十分に進んでいないのが現状です.

 本研究室では非線形ダイナミクスを主とした機械工学的見地から,マイクロバブル造影剤の挙動について理論解析,数値計算および実験を行いながら研究を進めています.

© 2010 Keio Univ. Sugiura Lab.